Cryptocoryne jacobsenii

記載種jacobseniiはヨーロッパでも謎とされており、タイプ標本の写真が数枚残っているだけで現在本種と確定されている株は存在しない、また記載時に用いられた株がどこから採集されたのかといった詳細が不明であり、スマトラ産との情報もあるようだが、確証はないようだ。
よって、以下に紹介する株も本種であるという確証のない正体不明株なのだが、仏炎苞が本種のタイプ標本写真に最も近いため、このページで紹介する。
栽培は比較的容易で、ミズゴケ単体でもよく生長する。用土栽培の場合はピートなどを使用し、低PH環境を用意すれば良いだろう。葉表にはゴマ斑が入り緑〜茶色、葉裏は緑か一部赤く色付く程度で、全てが赤く染まることはないようだ。
一時期、マレー半島から現地採集株が、プルプレアやグリフィシーのインボイスで大量に入荷していたが、最近では入荷が途絶えている。ジョホール産として入荷した株も開花させてみると以下に紹介する株と同じような仏炎苞だったので、分布はシンガポール、もしくはマレー半島南部ではないかと思われる。
個人的見解として、海外のサイトでcf.decus-silvaeとして紹介されている株、また、2007年にリアル・スクリリスとして国内導入された株は、以下に紹介する株と同じか非常に近い種だと考えている。ヨーロッパにもこのタイプのクリプトは渡っているようで現在研究中のようだが、ハイブリッドではないか?とも言われているようだ。
現在流通は少ないが、探せば国内増殖株は手に入るだろう。


産地不明株

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